数々の国際映画祭で高い評価を受け続け、世界中に熱狂的な“キヨシスト”を持つカリスマ、黒沢清監督がオールフランスロケ、外国人キャスト、全編フランス語のオリジナルストーリーで挑んだ初めての海外進出作品『ダゲレオタイプの女』!!

世界最古の写真撮影技法“ダゲレオタイプ”が若い二人を引き寄せ愛と悲劇を呼んだ!

 

主人公を演じるのはジャック・オディアール監督作品『預言者』でセザール賞の主演男優賞と有望若手男優賞をダブル受賞したほか数々の映画賞を受賞、アスガー・ファルハディ、ファティ・アキンなど名匠とのタッグが続く実力派俳優、タハール・ラヒム。

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NOSVIS フランスに場所を移し作品制作をする事にやりづらさは、ありませんでしたか?

 

黒沢監督 まったくありませんでした。普通のフランス映画を撮るシステムの中に日本の監督がひとり参加しただけなので、スタッフも俳優もいつも通りの仕事をスムーズにこなしてくれました。

もしこれが日本のスタッフとフランスのスタッフとが入り交じっての撮影だった場合そううまくは進まなかったかもしれないですね。

言葉の問題もまったく気になりませんでした。僕自身はフランス語は全く話せませんが、優秀な通訳が的確に僕の意志を伝えてくれて、日本人どうしで曖昧に気持ちを伝え合うよりずっとスムーズにコミュニケーションが取れたかもしれません。

 

NOSVIS ジャンを演じる中で、難しかったシーンはありましたか?

 

タハール その役に集中し、その人物像を演じるという事は常にしているので、いつもと変わりありませんが、今回の二つの世界の境目の様な所へある瞬間から入っていき、目の前の現実とそうではない世界、その二つの世界の狭間にいるジャンという人物を演技のさじ加減で表現していく事は、私にとっても体験した世界ではないので、非常に難しかったです。

 

映画『ダゲレオタイプの女』記事内画像2

 

NOSVIS監督ご自身の中で、重きをおいたシーンはありましたか?

 

黒沢監督 今タハールが言った通りある瞬間から目の前の女性が確かにいるにもかかわらず、本当は現実ではないのかもしれない曖昧な状態。

映画表現としては、人物を半透明にするなど色々とやり方はありますが、今回は死者を演じる役者がごく普通に目の前にいるわけです。その設定で、生きている側の主人公の曖昧な心理を演じるのは大変だったでしょう。でも、難しくもありますが楽しいチャレンジでした。

全ては俳優の演技にかかっているのですが。

 

NOSVIS 監督が少女のダゲレオタイプの写真を初めて見た瞬間からこの作品に繋がる印象を受けていたのですか?

 

黒沢監督 その写真が何とも言えない表情だったのですよ。目がどこを見ているのか?確かに宙を見ているのは分かりますが、一瞬で撮られる現代の写真とは違い10分間の中の色々な表情が重なり合いできた表情なのです。普通の俳優が演じてもできる表情ではなく、いくつもの表情が幾重にも重なり厚みがあり、日常枠からすると、とても曖昧で確定しづらい表情でした。

それを映画で表現するのは、とても難しい事なのですが今作の中ではその曖昧な存在、そしてその曖昧な存在と出会ってしまった主人公を描く事ができました。あまり映画の中でも扱われていない表現にチャレンジできた事は、嬉しく思います。

 

NOSVIS タハールさんは今回初来日との事ですが、日本でチャレンジしてみたい事などあります?

 

タハール 何かおすすめありませんか?

 

黒沢監督 そう言っていますがタハールは、日本に着いた晩に勝手に一人で新宿のゴールデン街行っているのですよ!(笑)かなりの冒険ですよね!

フランス語通じるとは思えなし、メニューも英語表記ならあるかもしれませんが、本当に彼はチャレンジャーですよ。

 

タハール せっかく東京に来ているのにホテルにいるのは、もったいないと思い、とても仲の良い友人が東京に来た時に、新宿ゴールデン街がとても良かったと聞いていたので行ってみました。

後は、六本木も行きました(笑)

ゴールデン街はとても小さな3、4人ぐらいしか入らないお店がいっぱいあり、外国の方も多くいましたので、とても楽しい時間を過ごしました。

 

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