榮久庵憲司氏率いる創造集団GK!!戦後の復興期から共に歩んだデザインの世界!「榮久庵憲司とGKの世界 鳳が翔く」

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世田谷美術館 2013年7月6日(土)―9月1日(日)  榮久庵憲司氏 式辞より

 

 

CIE(アメリカ軍部)の図書館に行ったとき、「絵のある本でもないか?」と図書館員である、赤いメガネのフレームをかけた背のすらっとした米国の女性に私は尋ねました。そのときに見せてくれたのが、ロサンゼルスのデザイン雑誌でした。

 

その中に、インダストリアルデザインの特集があり、最初に目に映ったのが、ジープでした。ジープは、ニューヨークの近代美術館でやっていたグットデザイン賞の第一号だったのです。そこに「ジープによって、戦いが勝ち得た」という表現が書いてあるのを読み、河原の焼け野原を裸足で駆けている子どもたちに、ジープからチョコレートをあげている姿を見て、なるほどだな、と感じましたし、空間も開放されているのを見て、大変ショックを受けました。そのとき、そこで初めてインダストリアルデザインという言葉を見つけたのです。さっそく辞書をひき、どのような意味だろう、と調べました。

 

そして、調べていくうちに、どこでも誰でも買える物の世界というのは、まさに民主化ではないか。美しさを貴族や金持ちしか買えないのではなくて、誰でも買えるものに美しさを与えることもデザインなのだから、「美」も民主化なんだ、ということを感じ、救われるような気持ちになりました。

 

 

その後、同志を集めたのが、GKの始まりです。インダストリアルデザインには、イデオロギーを超えたものがありまして、同志たちと、いい共通言語になりました。その共通言語をみなさんと持つためにも、インダストリアルデザインが何か、を人に説得し、伝える必要があるのです。相手にインダストリアルデザインが分かってもらって初めて、仕事がもらえるのです。

 

 

どんなにデザインの種類が増えたとしても、これによって、人がデザインから意義というもの、つまり生活が豊になる、「美しい風情」が出てきたら、日本国にとって、非常に良いことだと思うのです。日本国は贅沢というものを知らない国なので、美しいデザインを創り出すことで、ひとつの品格を創ることが役割ではないか、という考えのもと、今日まできました。

 

そういうことを求めて、求めた終着が何か、ということは、みなさん会場を見て頂けたら分かると思います。デザインは、特殊な人間がやるわけではなく、みなさんの中にその心があるんです。ご自身の中のものとして観て頂けたら、とても幸せに思います。

 

 

GKデザイングループ会長  榮久庵憲司 

 

「榮久庵憲司とGKの世界 鳳が翔く」

会場:世田谷美術館 〒157-0075世田谷区砧公園1-2
 

会期:2013年7月6日(土)−9月1日(日)

休館日:毎週月曜日

開館時間:午前10時−午後6時
※入館は閉館30分前まで

観覧料:一般1000(800)円、65歳以上800(640)円、大高生800(640)円、中小生500(400)円

※( )内は20名以上の団体料金、障害者の方は500円(介助の方1名までは無料)、大高中小生の障害者の方は無料

お問合せ:03-3415-6011

HP:http://www.setagayaartmuseum.or.jp/ 

 

  

 

 

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