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ティム・ブランクス&「This Company」ディレクター・ジェフ 

 

——今まで香料が一種のみの香水が出てこなかった理由はありますか?

 

ティム:理由はわからないんです。でも手前味噌ですが、ビートルズの話と一緒で、ビートルズが売れたのは何で?と聞かれても、具体的な理由は分からないですよね。でも、彼らと同じような音楽をしていた方も沢山いたのに、彼らだけが有名になってしまったのは何故かというと、ビートルズがシンプルなことを追究し続けたからこそだと思うんです。

 

 ジェフ:調合師のゲザ・ショーエンは14歳くらいで香りの仕事に目覚めたのですが、その頃から、彼の頭の中にはずっと一種類でやってみようという案がずっとあったそうなんです。でも、シンプルであれば、シンプルであるほど、一番複雑なことで、今までずっとやってきていなかったんです。

モレキュールとエセントリックは、中身もデザインもパッケージも、シンプルを追究し、その拘りが完璧にマッチングしたので、とても神秘的になりました。広告の面を見ても、実は香水って、セレブの方たちの顔を出している広告が多いのですが、私たちは顔を使っていないんです。それは、何故かというと、男女の決まりがないんです。お客様からも女性用か男性用か聞かれるのですが、答えはわからないんです。

 

ティム:ゲザも、ジェフのデザイン会社「Me Company」も、究極の洗練された雰囲気をお互い持っていたんですね。彼らは直感で生きている人たちなんですが、「直感」って、何がどうなったの?というものではなくて、そこにあるものなんですよね。その直感が、たまたま起こるというハッピーなことが繋がって、できあがった香水なのです。

 

エセントリックは、バーコードのデザインなのですが、これは8年前にセンチュリックのために作ったものなんです。今回火山灰を使った鉱物で作ったブラックボトルはリステアさんだけの限定商品なんですが、リステアに来たときに、窓を見たら、バーコードのデザインで驚きました。こういう縁って繋がっていくんですよね。洗練されたもの同士の直感が集まっていくんです。
8年前は香水業界が落ちて来ているときに、このアイディアが生まれて、「アンチフレグランス」というコンセプトで始めたんですが、今までの香水って、香水自体に個性があって、香水をつけている人というよりは、香水が大切になってしまっていたんです。でも、私たちの香水は、つけている人をより良くしてくれる、ということが私たちのコンセプトなんです。

 

[画像]RESTIRエクスクルーシブ「スペシャルブラックボトル入り」「エセントリック01」¥14,700(100ml)※RESTIRにて数量限定販売

 

 

——お二人にとって、一番大切にされている感覚はどのようなことですか? 

 

ティム:生きていく、こということかな。生きるということが直感に繋がっていると思うんだよね。私が一番感動したり、興奮したりするのは、自分の中での想い出なんです。光が過去から未来へ通っていくように、僕の中には常に現在と過去と未来があるんですが、未来を考えるときは、いつも僕の過去にあった経験が、まるで一本の光の線で繋がっていくように未来へ繋げてくれると思うんです。それが直感に生きているということですかね。
僕は、過去を振り返って後悔することが絶対にないんです。ノスタルジックな「懐かしい想い」が僕には欠けているんです。それは何故かというと、「懐かしい」「あのときは良かったな」と思うということは、何かを後悔したり、あのときが、って思ってしまったりするからだと思うので、後悔がない僕には、「懐かしい想い」はないんです。過去を振り返るときは、経験を活かして前に進もうとしているときぐらいなんです。

ジェフ:これが直感と言えるか分かりませんが、シンプルなことでいうと、親切な心、優しい心、人を思いやりの心ですね。それからユーモアがあることですね。それが僕自身をつくり出しているんです。

 

 

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