東京都現代美術館チーフキュレーター長谷川祐子氏が、教えてくれるキュレーターの仕事!!

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キュレーターの仕事とは 

 

絵画や彫刻だけでなく、ファッションや建築、アニメなど生活を取り巻く多くの分野を取扱い、常にコンテンポラリー・アートを感じられる東京都現代美術館。海外でのキュレーター活動をはじめ、金沢21世紀美術館の創立に参加、多摩美術大学でも教授を務めるなど、幅広く活動をされている、東京都現代美術館チーフキュレーターの長谷川祐子氏にお話を伺った。 

 

キュレーターの仕事について教えてください。——

 

キュレーターの仕事というのは、みなさんが普段見るものを、“展覧会の企画”というものを通して、もっと別の視点で見ることができるようにする仕事です。
例えば、有名な絵を個人の邸宅や、大きな美術館、あるいは画像でみる体験と、キュレーターがつくった空間で観る、というのでは、また違った体験ができることもそうです。あるいは、ごく当たり前にある机や椅子も、時代背景や、同時期につくられたものと一緒に観ることで、全然違って見えたりしますよね。視覚的思考、ビジュアルシンキングを促していく力がキュレーションの力にはあると思います。

 

以前行なった「特撮展」もそのひとつです。ひとつの展覧会の中で、円谷プロダクションからエヴァンゲリオンまで、東宝の仕事のプロセスを一緒にみることによって、ウルトラマンも彫刻として見え、ワークインプログレスのなにかパフォーマティビティを持って見ることができる。その結果、みなさんがいろんなことを考えはじめますよね。そういうことがキュレーション力だと思います。個別でウルトラマンや、エヴァンゲリオンを見ても、繋がりが見えないものを、繋げ、物語を見せてくれる。あるいは文脈が浮かび上がってくる、私たちは、それをキュレーションと呼んでいます。

私は、キュレーターの仕事をする中で、リサーチをします。美術史の専門でもありますが、それだけではなくて、建築やデザイン、音楽、また今若い人たちが好んでいるのか、といったことまで調べますね。
そういうことを見た上で、キュレーション力を全開にして、どのようなアート作品であるか、また、どのような切り口でプロダクツを見せればいいか、という企画をたてます。そこで、コンセプトは何か、何故これを今見せるのか、ということを文章化し、作品を選びます。作品選びは、絵だけではなくて、建築やパフォーマンスを含め、様々なものを選んでいきます。
コンセプトをみなさんにどのように伝えられるかということを考えながら作っていう企画のプロセスをしたら、プレイスメントと呼んでいるのですが、最後に空間の中に、それを物化して実現させます。それが本とは大きく違うところです。

キュレーターには、実現し、演出していくという力も必要になってきます。お客さんがどのように作品と出会っていくのか、全部説明するとつまらないので、どのようにインフォメーションをどのように与えていくのか。プレイスメントをし、展示をボディとして作って行く。このことは3次元の仕事ですね。それから、アクセスとして、お客さまのインターフェースを考えていく。そのあとで、カタログにしたり、ビデオでドキュメンテーションにしたり、新聞にレビューがでたものを、広報の方たちがクリップしてくれるので、それが何だったのかというフィードバックをちゃんとする。そこまで含めてキュレーターの仕事です。

 

 

 

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