違う考えの人がいたり、他人がいるからこそ、思うことや、考えることがあると思う」和泉元彌インタビュー 元禄音楽劇「黒椿」

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「狂言に対しては素直でいなさい、素直でなくなったときは、芸の成長が止まるときだよ」

 

——狂言の世界にとどまらず、様々なジャンルに挑戦されていますが、和泉元彌らしさとは?

 

なんですかね、自分がいろいろな世界に挑戦というか、お引き立ていただいているのも、実は自分から、これがやりたいっていって出かけたことって、まずないんですね。外の世界の方、それこそドラマとか、舞台とか、映画とかもそうですけど、それぞれの世界の方が、狂言師「和泉元彌」をみて、和泉元彌にやらせたら面白いんじゃないか、とか、和泉元彌ならこういうことができるんじゃないかっていう期待を持って声をかけて頂けるので、自分は外の世界に出てこられているんですよね。

 

突き詰めていくと、「和泉元彌らしさ」っていうのは、狂言師らしさ。
和泉元彌さん250

 

僕きっと狂言がなかったらこういう性格にもなっていないでしょうし、こういう表現者に当然なっていないと思うんですね。で、狂言師らしさって何かなって考えたときに、当然狂言が一番大好きで、一番大切で、っていう人だと思うんですよ。

狂言は、600年前に生まれて、変えることなく残ってきた芸能なんですね。きっと600年の間に、ただ頑なに変えないと思って演じてきていたら、ある時代には受け入れられず消えていたかもしれないと思うんですよ。でも、やっぱり受け入れられてきたというのは、時代が変わっても、それこそ今、海外に行って公演しても笑い声があがって返ってくるっていうのを考えてみると、国境とか、時代を越えてもちゃんと人に伝わる心が描かれていて、それを生き生きと演じてきたからだと思うんですね。

 

それは、舞台の表現者としては、表現力っていうものが卓越しているものがないといけないと思うんですけど、人に物事を伝えたり、人に共感して楽しんでもらうためには、とても人間らしくないといけないと思うんですよ。人が見て綺麗だなと思うものが綺麗と思えて、人が哀しんでいるときに、そうだなって共感できたり、そして狂言は笑いの芸術なので、人が面白いと思うものごとを同じように面白いと思える、とても人間らしくいることが大切なんだな、と思っています。

 

「狂言に対しては素直でいなさい、素直でなくなったときは、芸の成長が止まるときだよ」って1歳半で稽古が始まった時から、ずっと父に言われ続けていたんです。

僕が21歳のときに父は亡くなっているんですけど、亡くなるまでそういって稽古をつけてくれました。

そういう意味でいうと、人間らしくて、素直なのが、和泉元彌らしさかなという風に思います。

 

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