違う考えの人がいたり、他人がいるからこそ、思うことや、考えることがあると思う」和泉元彌インタビュー 元禄音楽劇「黒椿」

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違う考えの人がいたり、他人がいるからこそ、思うことや、考えることがあると思うんですね。

 

——和泉元彌さんにとって「感じる」っていうのはどういうことですか?

 

きっと、この世の中で自分一人しかいなかったら、何も感じないと思うんですよ。何も考えないでしょうし、化学反応はおきないと思うんですよ。

僕、漫画が好きなんですけど、ある漫画で、「心ってどこにあると思う?」って言う場面があって。僕はずっと心は自分の胸の中にあると思っていたんですよ。そしたら、その漫画では、二人の間に拳を出して、「ここにあると思う」っていっていたんです。僕、初めて、心が胸の中じゃないというのを受け入れられそうになったんです。やっぱり違う考えの人がいたり、他人がいるからこそ、思うことや、考えることがあると思うんですね。

感じるっていうことでいうと、五感で・・・見ることで感じることもあれば、聞くことで感じることもある。触れることで感じることだってありますよね。他人がいることで初めて、感じることがあったり、自分の中に受け入れたり表現したりっていうのが生まれてくるのだと思います。だから、きっと一人じゃないっていうことを常に意識していることが、感じるという事じゃないかなって思います。

 

——メッセージをお願いします。

 
和泉元彌さん400

今、自分には子どもがいて、親がいて、丁度中間なんですよね。
子どもであってもいつまでも親に抱っこしてもらえるものではないじゃないですか。そして今親になって、いつまでも子どもを抱っこもしてあげられるわけじゃない事を思います。してあげたくても・・・。

そこで、あの頃はよかったなーって思うことがあると思うんです。それは良いんですが、あの頃より今が悪いのか、って考えるんです。例えば、小さい頃は可愛かったなって今の自分を思ったときに、可愛くはないけど、絶対子どものころよりも良い部分っていうのがあるはずなんですよ。それをみつけないと、いつまでも子どもではいられないし、いつまでも若くいることもできない。

 

流れる時の中で、自分の思い通りになることなんてきっと、あまりないと思うんですよね。今回のように大災害があると、人間の力ではどうしようもないところで物事が動いてしまう。そうなったときに、あのときは良かったなと、「あのときと同じようにしよう」とか、「あのころよりも幸せな今を作ってやるんだ」っていう原動力として、良い時代とか、幸せなときを心の中にもっておくことは、必要だと思うんですけど、今はよくないと思って下を向くための道具にはしてはいけないと思うんですね。それには、「まず」変えられるのって自分の心の持ちようだと思うんですね。あの頃はよかったなって昔がよかったと思っているだけだたとしたら、今の自分がよくならないでしょうから。なので、昔とは違った良い部分が必ずあるはずなので、それを見つける!

 

もし一人で見つけられなかったら、周りにいる人と。それは人それぞれ周りにいる人も違うでしょうが必ず傍に人がいてくれるはずなので、誰かと。二人でもいいですし、もっと大きな輪でもいいので、今だからできることであったり、今だからこそ必要なものを見付けていくっていうのが幸せなんじゃないでしょうか。というか、生きた時間を過ごせるのではないかな、と僕も思っています。

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