Anita’s Last Cha-Cha 

アニタのラスト・チャチャ

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——現在のアニタが子供のアニタの手を掴むシーンがありましたが、あのシーンの意味するところとは?

 

手を放したことで、自分のセクショナリティーを解放することができるという表現ですし、人間は、振り返り、過去から学び、前へ進んでいく。なので、あのシーンでは、大人になったアニタから、子供のアニタへ、大丈夫だよ、これからは自分の思う通りに進んでいきなさい、というメッセージがでていたと思います。

 

 

——上映会の後の質問で、子供の裸についての質問がでてきましたが、ああいった質問は、日本特有のものですか?

 

他のところでも質問はありました。あのシーンはカットした方がいいのではないか、と言われたこともありました。思い入れのあるシーンだったし、カットすることは私はしたくなかったんです。子供らしい行動だと思いますし、子供の頃は、みんな一緒にお風呂に入るし、ごくごく普通のことだと思います。初恋の無邪気な想いや、一途な想いを取り上げたいと思ったので、それは大事な部分でした。

大人になって成熟すると、様々な角度から見ようとして、そこにないものまでも見つけてしまうことがありますが、子供はそうではないと思います。

 

 

——撮影の際に、カメラの目線で気をつけたことはありますか?

 

子供の頃のアニタのときは、彼女と同じくらいの目線でカメラを回そうと思いましたし、ピラール役のエンジェル・アキノさんが脱ぐシーンなどは、とても注意深く撮りました。子供達が自由に動けるように、カメラが邪魔にならないように、ということにも気をつけました。

 

 

——どのくらいの期間をかけて撮影をされたのですか?

 

撮影をしたのは12日で、毎日10シーンを撮影しました。フィリピンでは、24時間撮影するということもよくあることなのですが、今回はアキノさんが人気女優だったため、毎日夜中の12時には終わらなければいけないという制約があったんです。でもアキノさんは、翌朝にはテレビ局に入って、ドラマやテレビ番組に出ているということもよくありました。

 

 

——アニタのお母さんも出演されていたとのことですが。

 

そうなんです。押し掛けてきた女の人が、アニタ役の子のお母さんですし、カルメンのお母さん役もプロデューサーなんです。市場の人たちは、みんなスタッフですし、妊娠していたお母さん役もプロデューサーで、ゲイ役の人もメイクさんなんです。祭りのシーンでは、アニタの横で私自身も踊っていたんですよ!あのシーンは、本物のお祭り中だったので、みんなで俳優さんたちを守りながら、踊っていました。

 

 

——建物も印象的でしたね。

 

あれは、フィリピンの田舎で実際にある家を使ったんです。田舎の農村地帯では今でもバンブーハウスが結構あるんですよ。

 

 

——2006年から作り続けているとのことですが、映画が出来上がるまですごく時間がかかりましたね。

 

2006年に短編を仕上げた後にこの作品を作ってきたのですが、フィリピンの映画祭に何度も応募したのですが、何度も落選をして、2010年にアルマとフランスの映画祭にいったときに、外国の資金調達というのも可能性としてあるな、と思い、ようやくここまでこぎ着けました。

 

 

——ここまでつなぐというのは、すごい執念ですね。

 

最初は私たち2人だけだったのですが、汗と涙と、私たちにとってはとても大切なものになりました。

 

 

——二人が気持ちをつなぎ止められた要因はなんでしたか?

 

最初の短編が女性を取り上げたものだったのですが、多くの女性の方達が観てくれて、喜んでくださったので、女性に関わる他のテーマの作品も作りたいと思っていました。その中で、なんといっても、初恋を取り上げたかったので、その思いでここまできました。レズビアンであっても、レズビアンでなくても、この映画については、誰でも共感ができる箇所があると思うんです。

 

  

——日本のみなさんにメッセージをお願いします。

 

こんにちは。今回の映画祭だけでなく、色々な方達に観て頂きたいと思っています。その機会には、楽しんで観てください。

 

もっと日本の方達の感想を聞きたいと思います。フィリピンと日本では文化も違いますが、もっと、日本のみなさんからも学べたらと思います。映画のメッセージとしては、自分の求めるもののために戦いなさい、人に縛られることなく、自由に生きなさい、ということなんです。最後にロボットの絵がでてきましたが、ロボットは電池や、人からの命令で動きますが、人はロボットではないから、自分の意志で動きなさいというメッセージです。

 

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