スパイク・ジョーンズ監督 × スタジオ・ジブリ 鈴木敏夫プロデューサー対談イベント!! 映画『her/世界でひとつの彼女』

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スパイク・ジョーンズ監督×スタジオ・ジブリ 鈴木敏夫プロデューサー トークイベント

 

 

S:毎回、どこまで描けるかという挑戦を楽しみながら作っています。今回もサマンサはセオドアの心が離れていくのを恐れて、ある方法をとります。あのシーンは、脚本を書くときに興奮しながら書いていたのを覚えています。はたから見るとそれは飛躍しているかもしれませんが、キャラクターにとってはリアルなんですよね。
実際に撮影をしているときも居心地の悪い空気になって、すごく面白かったのを覚えています。観客の方たちもあのあたりから、狂気がにじんでくるのか、居心地悪そうになさるんですよね。

 

鈴:サマンサ役のスカーレット・ヨハンソンも素晴らしかったですよね。キャスティングはご自身でされたんですか?

 

S:そうなんです。25人くらいオーディションをしました。鈴木さんもキャスティングの難しさはご存知かと思いますが、声だけで演技して、知性や豊かで深いエモーションを感じさせなければいけない、それが出来るのはスカーレットだけでした。彼女と4~5か月のレコーディングをしましたが、役に命を吹き込んでくれたのは彼女でしたし、他の女優には出来ないサマンサが出来上がりました。

 

鈴:僕自身がコンピューターに恋ができるんだな、ということを本当にこの映画で体感しましたね。僕は元々スカーレット・ヨハンソンが好きなので、最初はなんで声だけなんだろう、顔も見せてって思っていたんです(笑)。でも観ているうちに、あの鼻にかかった声がセクシーで虜になりました。

 

S:彼女が素晴らしい女優であることは、今回の声だけの彼女の演技で感じて頂けたかと思うのですが、(※ローマ国際映画祭にて、最優秀賞女優賞を受賞!声だけの受賞は史上初。) 同時に彼女の本質の魅力も感じていただけたと思います。彼女は自信を持っていて、自分自身をよく知っているから、声だけでもセクシーなんですよね。

 

鈴:本当にそう思いました。21世紀に映画を撮るためには、やはり「孤独」を描くことが大きなテーマなんですね。

 

S:面白い考察ですね!考えたことはなかったのですが、40年前、50年前には「孤独」というものは、映画の中でテーマとして扱われることがあまりなかったのですか?

 

 鈴:僕はあんまりなかったように思うな。僕らが今回作っている作品もそうなんですが、世の中が変わってきたと思うんですよ。
例えば、「映画」の時代があって、「テレビ」の時代が訪れて、そして、今は「ネット」の時代になっていると思うんです。映画は公共の多くの人が見るもの、テレビは家族で見るもの、ところが、ネットは個人で見るものでしょう?この技術革新で人々の暮らしも、心の内面の在り方も変わってきていると思います。
そんな時代だからこそ、スパイクさんの映画は意味を持つと思ったんですよね。

 

S:歴史的な文脈の中で、「孤独」ということについて考えたことがなかったので、とても興味深いのです。
僕は、そのときに感じていたものがテーマになっているのですが、作品を通して、またコミュニケーションをとることによって、寂しさが和らいだらいいな、とい希望もあります。

 

 

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