作品の持つ威厳や、奥ゆかしさを自然と感じられる、まさに日本らしい美術館『根津美術館』そんな根津美術館の魅力を伺った!!

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西田宏子氏 白原由起子氏 

 

国宝、重要文化財をはじめ、数多くの美術品を所蔵する根津美術館。作品を「魅せる」ことに拘ることで、作品の持つ威厳や、奥ゆかしさを自然と感じられる、まさに日本らしい美術館として、国内外から多くのファンが訪れる。一度訪れると、「また行きたい」と思わせる、根津美術館の魅力の秘訣を、副館長兼学芸部長の西田宏子氏、学芸課長を務められている白原由起子氏に伺った。

 

——日本人としての感覚的要素を強く感じる美術館ですが、美術館として来場のお客様を迎える際、どのような感覚や、もてなしを大切にされていますか?

 

茶の湯と同じで、展覧会のひとつひとつ、始まるときが一期一会なんですよね。
最初にいらした方が、はっとして、いいと思ってくださるような展覧会だと多くの方に来ていただけると思うのです。毎回がサプライズになるような思いで展覧会を作っていき、コレクションだけでも面白いという評判を得られることが理想です。

コレクション展は、あるものをただ並べているだけと言われることもあるんですが、そうではなく、毎回切り口を変えるので、常に、新鮮さがあるような展示でなくてはいけないと思います。

常設のコレクション展こそが、一番大切なんだということを皆さんに分かって頂きたいですね。小さい美術館なら美術館なりに、どうやって調理していくかということを考えなくてはいけないのです。
施設が新しくなってからは特別展を年間何回かできるようになったのですが、常設に近い特別展をどうしたら注目して貰えるのかが、考えどころです。根津さん面白いね、といって来てくださるのは、次から次に違うものを持ってくるからではなく、いつ行ってもベーシックだけど面白い、という流れがいいですね。(西田さん)

 

西田が言ったように、根津美術館に来てくださるお客様は、この展覧会だから行く、この展覧会は好きじゃないから行かない、ではなく、また季節になって、そろそろ行きたくなったね、といって来てくださる根津美術館のファンを増やしていきたいと思っています。

もちろん草の根運動的に活動することも重要で、50、60代の方々もインターネットを積極的に使っていることを知り、当館もインターネットのツールを使うことにも力を入れ始めました。小さなことの積み重ねを丁寧にやっていくことで、1回来たら、また行きたい、と思ってもらえる美術館にしていきたいと思いますね。毎年「燕子花図屏風」を展示しますが、そのときどのような作品と一緒に並べるかを変えることによって、違うストーリーでまた新たな側面を見せる、こうした工夫をすることで、また根津美術館に行こうと言って下さるお客様を増やしていきたいです。

海外の人たちにとってもビルの中にある美術館とは違い、日本の庭園も一緒に鑑賞できるので、日本らしいものをみせるために、ここに連れていきたいわ、と思っていただける、そういう美術館になればいいと思いますね。 (白原さん)

 

 

——外国のお客様も多くいらっしゃるんですね。

 

そうなんです。たとえば、毎年130の国の方たちにクリスマスカードを送っていますが、英語で展覧会情報を発信することを始めたら、今では入館者の1割近い人たちが外国の方になりました。大使館を通じて、来てくださることが多いです。外国のお客様も大切にしたい、と思って、作品解説もなるべくバイリンガルでやるようにしています。たいへんな作業ですが、その成果に手ごたえを感じています。(白原さん)

 

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