映画『追憶と、踊りながら』 ホン・カウ監督インタビュー

 

これだけ詩的で美しく穏やかな映画を見たのは、何年ぶりだろう。

陶磁器を思わせるような滑らかで美しい映像

決して作品の中だけではない日常のリアリズム 感情のリアリズムがこの作品に閉じ込められていた。

そっと静かに お互いの感情がぶつかり合い 重なり合い 静かで穏やかな時が流れていた。

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『追憶と、踊りながら』 記事内先方写真1-2

 

本作が初長編作品となるカンボジア出身の新鋭ホン・カウ監督が自身の母への想いを重ねて作り上げた物語『追憶と、踊りながら』

この物語は、同性のカイと交際している主人公のリチャードと息子がゲイであることを薄々気付いているが寂しさから認めることのできないカイの母・ジュンそんな二人が、カイの不慮の死後交流が始まる。

主演のゲイのイギリス人青年リチャードを演じたのは、「007 スカイフォール」「クラウド アトラス」のベン・ウィショー、介護ホームで暮らすカイの母ジュンを「グリーン・デスティニー」のチェン・ペイペイが演じた。

 

 

ホン・カウ監督インタビュー

 

『追憶と、踊りながら』 記事内写真2NOSVIS)キャストの皆さんは、監督の脚本に魅せられ出演を決めたそうですが、脚本を書き上げる中で、意識した事はありましたか?

 

ホン・カウ監督)とにかく自分の書く脚本がしっかりと物語として成立するという事が、なによりも大切なことでした。小手先の演出などはせず、役者の持ち味が脚本と合わさり引き立て合う作品を撮りたかったので、なんと言っても物語として、しっかりとした脚本を書き上げる事が重要だと考えながら書きました。

 

NOSVIS)今作は、長編初監督作品との事ですが、初監督作品とは思えないようなクオリティーで驚かされました。これだけの作品を撮るためには撮影クルーの重要性はとても大きなものだと思いますが、クルーとの出会いのきっかけを教えてください。

 

ホン・カウ監督)キャスト、クルーが参加してくれた根本的な軸となった物は、やはり脚本でした。キャストもクルーも脚本を気に入ってくれ参加を決めてくれました。

ただ予算がすごく少なかった事と撮影期間も17日間しかなく、クルーメンバーに関しても脚本を気に入ってくれ、なおかつこの限られた撮影日程の中で、円滑に進めて行くことのできるメンバー選びに神経を使いました。

キャストに関しては、この作品はとてもキャストが重要でした。

当初から決めていたリチャード役のベン・ウィショーと母親役のチェン・ペイペイに関しては、この低予算の作品であるにもかかわらず、脚本を気に入ってくれ参加を決めてくれた事は、本当に幸運な事だったと思います。

その他のキャストに関しても全て脚本が皆を繫いでくれました。

撮影自体は17日間でしたが、役者に関してはプラス2週間のリハーサル期間がありました。

 

NOSVIS)リチャード役のベン・ウィショーは、今までの作品の雰囲気とは違う、とても自然な演技をされていたように感じました。監督から見たベン・ウィショーはどのような役者でしたか?

 

ホン・カウ監督)ベン・ウィショーは今作も他の作品もそうですが、本当にこういった役者は珍しいと思うのですが、どの作品にも100%コミットするんですよ。この作品の中で彼がすごいと思った所は、強さ、弱さ、そのすべてがむき出しの感情を表現し、本当にリアルな心の動きを表現してくれるので彼の演技を見ているだけで心打たれました。

このリアルな心の動きを表現できる事は、

僕自身も映画『パフューム』以来彼の大ファンで作品を見てきたけれども、自分の今回の作品に関しては、脚本を本当に気に入ってくれた事、そしてこの作品のためならいくらでも時間を作ると言ってくれたベンの気持ちに心から感謝しています。

 

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